K A M O M A I L

ネコに煮干しをあげてください。

ニセモノホンモノニセモノ・・・大塚国際美術館

プラド美術館展でヒエロニムス・ボス「愚者の石の除去」をながめながら、そういえば、しゃいん旅行で大塚国際美術館に行って、ボスの・・・見たなあ、と思ったのでした。
(フォワフォワフォワフォワフォワ~~♪ ※ 思い出している音)

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大塚国際美術館は、淡路島から鳴門海峡を渡ったところにある、大塚製薬グループが作った、複製陶板画が飾られている美術館です。山の斜面に作られた建物は地下3階から地上2階まで、広さは順路をふつうに歩いて4kmといいますから、その広さ大きさはなんとなく察していただけるでしょう。
バスガイドさんが「みなさんがこれから行く大塚国際美術館は、大塚ホールディングスが作った美術館です。大塚HDといえば、ポカリスエットやソイジョイで有名な大塚製薬、そして親子ゲンカで話題になっていますね、大塚家具・・・」と発したくだりで、バスの中全員が心のなかで、ちげーよ、と突っ込んだという・・・ね・・・・・

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ここでは約1,000点の名画たちが執拗に陶板で再現されており、実物大で鑑賞することができます。なかでも地下3階部分は、複数の建物の壁画たちを建物内部を含めて再現しており・・・なんというか、ようやったな、とただただ感心する。

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ジョットのフレスコ画で飾られた、スクロヴェーニ礼拝堂。

ポンペイ秘儀荘の秘儀の間・・・

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さわってもよいのでさわってみましたが、ひび割れ部分も絵として再現されてます。

 

そして、これはニセモノならではかもと感心したのが、ヒエロニムス・ボス『快楽の園』。

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左がエデンの園、真ん中が快楽の園(現世)、右が地獄

見ていると、ギギギ・・・と両翼が閉じて

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天地創造の絵があらわれる。
こちらホンモノはプラド美術館に所蔵されており、ホンモノはこんなにひんぱんに開いたり閉じたりはしていないだろう・・・たぶん。こういうのは、ニセモノ甲斐があっていい。

 

あと、プラド美術館関連でいえば、ゴヤもたんまり飾られていました。

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つきあたりのマハたちで右手に曲がると、今は存在しない、 ゴヤの聾の家・・・黒い絵が再現されている。

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1階
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2階

黒い絵のうち『我が子を喰らうサトゥルヌス』の解説映像(NHK・中野京子「『怖い絵』で人間を読む」より)が流れていて、これが流れていないと、まったく人の気配がないなか・・・悪魔的な雰囲気の黒い絵が、薄暗い部屋に飾られていて・・・そこに一人たたずむ自分・・・て、それなりに身震いする心持ち。
でもまあニセモノなんで、生の筆致からくる迫力が緩和されて、それなりはそれなりなのだが。

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ちょっとした肝試し的なー・・・(どんだけびびっているのか。

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ニセモノならではといえば、最後の晩餐も修復前の絵と・・・

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before

修復後の絵が・・・

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after

同じ空間にかざられているのも、おもしろい。

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名画だらけの空間で、ルーヴル美術館では大勢とりかこんで眺めている『モナ・リザ』ですらスルーされるありさま。あ、モネね。あ、ルノワールね。あ、ルソーね。あ、レンブラントね。あ、ピカソね。あ、・・・ね。・・・ね。

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名画のゲシュタルト崩壊。

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ここで展示されているもの、いないもの、何を基準に選んでいるのだろう。その選択基準も興味深い。

 

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建物の構造も迷路か忍者屋敷のようで、ここ見たかな?と随時地図でチェックしていないと回り切れる気がしません。

教科書で見たような絵ばかり、美術展で目玉ないし名脇役になるような絵ばかりで、どこに何の絵があったかそもそも何の絵があったか・・・・・
木を隠すなら森のなか大作戦。このニセモノのなかにホンモノがあったとしても、まったく気がつかない自信があります。

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安西水丸の描く村上春樹に似ていると言われる
ムンク『メランコリー』

 

そのほか、鳥占い師の墓やら貝殻ヴィーナスの家やら聖テオドール聖堂やら・・・古代ものやら現代ものやら・・・上の階から下の階までひととおり歩き回り、最後は出入口付近のシスティーナ礼拝堂でひと休憩。

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おなかいっぱい!

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実物大の美術図鑑みたい。知らない作品でも、これ好きこれはそうでもない、と自分の好みを確認するのにつかえるかも。
しかし・・・歩きつかれたあ・・・・・