K A M O M A I L

ネコに煮干しをあげてください。

自画像の美術史、森村泰昌展

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ひとしごとおわったところで、国立国際美術館まで『森村泰昌 自画像の美術史 「私」と「わたし」が出会うとき』展に行きました。

名画の自画像になりきる、なりきることでその作家や名画そのものを理解する。そんな森村泰昌の制作スタイルがシュール、滑稽なような・・・切実さ。
我わたし、自我への興味が刺激されます。

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まずは地下3階の展示室へ。
1985年の最初のグループ展の再現からはじまりまして、新作の「自画像の美術史」の部屋。

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レオナルド・ダ・ヴィンチやデューラー、カラヴァッジョ、フェルメール、フィンセント・ヴァン・ゴッホ・・・・・
それぞれちがう風だけど、よく見ると同じ顔の人の写真にかこまれているのが、なんとなくおちつかず。そして、なぜこれらの自画像にひかれたのかな?とながめながら、考えながら。こたえあわせではないけれど、元の名画と見比べると、そのちがいの部分におかしみがあったりしてね。

 

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レンブラントさんたち。(最近、写真パチリがOKな展覧会、多いですね。)

 

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ロス・カプリチョスならぬ
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ロス・ヌエボス・カプリチョス
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『私は静かに熱狂する』

ゴヤさんたち(違)。

 

フリーダ・カーロの明るい派手派手しい花輪には、祝祭のイメージよりも死のイメージを感じたり、日本の近代美術作家たちの青春の自画像には、強い喪失を感じたり。

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『松本竣介/わたしはどこに立っている』

このときの受け手=わたしの感じ方が、単に、そういうモードだったのかもしれない。

 

視線を意識した作品(ある意味ではどれも視線を意識しているのだけど、とりわけ)・・・ベラスケス『ラス・メニーナス』をモチーフにしたシリーズ。

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↑ 以前の展覧会の製作風景

描いている人、描かれている人、観ている人、さらにわれわれ鑑賞者たち(ガラスにうつる姿も含めて)の視線が交錯して、おもしろい。

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『カンバスの三重奏』『マグリット/三重人格』
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『鏡の国のダリとガラ』

 

次第に描かれている人自身も不明瞭になっていく。

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"Hermitage 1941-2014"
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そして、

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『少年カフカ』
『さよなら「私」と、「わたし」はつぶやく』

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いなくなる。

 

地下2階の映像作品『「私」と「わたし」が出会うとき−自画像のシンポシオン−』を見ると、地下3階の作品群もまたちがったふうに感じられる。
逆にストーリーによって作品群に意味が与えられてしまうので、地下3階をひととおりまわってから映像作品を見ることをオススメします。

 

映像作品の原作本を買って

自画像の告白: 「わたし」と「私」が出会うとき (単行本)

自画像の告白: 「わたし」と「私」が出会うとき (単行本)

作品のたたずまいを思い出しながら、帰りました。

 

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るるる〜♪
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