K A M O M A I L

ネコに煮干しをあげてください。

近ごろわたしをとおりすぎた展覧会たち・2017春

おととし去年より、ゆえあって東下りがつづいている。
東下りのおたのしみといえば展覧会めぐりであるが、今年に入ってあまりふりかえってなかったナ~とメモ(東西入り乱れ)。

博物館に初もうで @ 東京国立博物館
吉岡徳仁 スペクトル展 @ 資生堂ギャラリー

DOMANI・明日展 @ 国立新美術館

草間彌生 わが永遠の魂展 @ 国立新美術館

青木美歌 あなたに続く森展 ポーラミュージアム・アネックス

ロベール・クートラス 僕は小さな黄金の手を探す展 @ 大山崎山荘美術館

京都府新鋭選抜展2017 @ 京都文化博物館

オルセーのナビ派展 @ 三菱一号館美術館

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ヘブライ語で「預言者」を意味するナビ派。ゴーガンやジャポニズムに影響を受けた作品たちはやわらかな色彩でたおやかで、かわいい。
19世紀末、印象派とポスト印象派のはざまで模索された、ナビ派の芸術家たちの試みは、親密さと冷静さに満ちている。

カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ

カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ

 

この本に影響されて、行ったことのなかった併設のカフェ Café 1894 で展覧会タイアップランチ。ミーハーです。

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並河靖之七宝展
@ 東京都庭園美術館

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有線七宝の並河靖之の展覧会。繊細で華やかでゴージャスで、眼福。
金属線を折り曲げて下絵に沿って枠を作り、緻密に釉薬を盛って焼成する。並河が発明した黒色透明釉薬は艶やかで深い奥行きのある黒で、鮮やかな色彩をひきたてる。細かな技にはただただ感嘆するしかない。

会場の東京庭園美術館は、並河靖之が使えていた久邇宮朝彦親王の王子、朝香宮の邸宅で、そうしたご縁も作品をひきたてていたかも・・・・・
なーんてね、ふふふ。

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お庭の梅と椿
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N.S.ハルシャ展 チャーミングな旅
@ 森美術館

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インドはマイスールのアーティスト、N.S.ハルシャ。
ポスターを見て心ひかれて足を運んでみたが・・・よかったです。

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私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る
(「眠る」部分)

作品の特徴は、さまざまな行動が多数並列に、くりかえしくりかえし描かれるところ。

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ネイションズ(国家)

反復によって生まれる意味、反復によって消える意味。

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ここに演説をしに来て

作品の中にはユーモアがあり、皮肉があり・・・インドの歴史・社会背景に対する知識はほぼないので(手塚治虫『ブッダ』程度・・・)、深いところには立ち入れないですが、感心しながらながめる。

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レフトオーバーズ(残りもの)

これを見て、夜ごはんはミールスにしようと決意したことを告白します。

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道を示してくれる人たちはいた、いまもいる、この先もいるだろう / タマシャ

インドのおサルさん、ハヌマンラングール・・・!(子殺し)
空を指差すサルは、世俗的なことから抜け出したいという願望を示唆しているらしい。

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ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ
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ふむ。


ミュシャ展
@ 国立新美術館

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アルフォンス・ムハの『スラヴ叙事詩』がチェコ国外で初公開される!というので、そそくさと見に行きました。

ミュシャといえば、アールヌーボーでしょ、ホラ、ゆるふわシャレオツなヤツでしょ、と思っていたところ、展示準備風景をながめて、ん?硬派なにおいがする・・・そして、こんなに大きいのか・・・!と期待しかない。

『スラヴ叙事詩』は、汎スラヴ主義、民族自決をテーマにした連作で、神話や歴史を寓話的に語りながら、スラヴ民族の連帯を呼びかけていく。

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中欧・東欧の複雑な地政的・歴史的な事情をふりかえると、この連作に満ちるある種の高揚感は、切実な悲痛なものにも思えてくる。
それは祈り・・・というべきものなのかもしれないが、通底しているのは翻弄される人々が身を寄せあう姿であって、行きつくところはどこなのか、どこにも行けないのではないか、ただやすらかに過ごすことのできる地がほしい・・・・・

画面構成はさすがのミュシャ先生。この作品を見ることができてよかった。

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(「近ごろわたしをとおりすぎた展覧会たち・2017夏」へつづく)